日本の四季を素朴に味わう。風雅を楽しむ。山家料理 鳴瀬


 京都は四条の西木屋町を入ってすぐのところ、有名喫茶店フランソワの向かいに、山家料理・鳴瀬はある。小さな店だが、昔ながらの民具がしつらえられた空間は、一日の旅の終わりに出会ったやすらぎの場のよう。窓からは高瀬川が静かに流れるのが見え、桜の木、外の喧騒がうそのような静かな空間。
 ここの料理の特徴は、素材の味を最大限に楽しむこと。見た目にも、そしてその料理が盛りつけられる器も、すべて素朴な味わい。ゆえにいかにも作ったという味ではない。素朴で力強い、しかし、どうやっても家では作れそうにない料理。


 値段も京都の和食店の中ではかなり安い。京都といえば和食のメッカだが、見た目はいかにも京料理のようで味は普通というようなお店も相当ある。京都というだけで料金を上乗せしているような。派手な料理を出す店ほどそうかもしれない。多くの懐石料理の器は、交趾手のようないっけん華やかな器などが使われているが、意外と安っぽいものも多い。懐石料理用の器であって、それはちゃんとした作家が作ったものではない。
 鳴瀬の器はそういう器ではない。かといって有名な作家が作ったものでもなさそうだ。いわゆる民芸的な器で、それほどお金がかかっているわけではなさそうだが、その中でも品よくまとめられている。


 なんといっても定食がおすすめ。3800円だったか、の山郷定食が鳥山焼、刺身、天ぷらなどそろっていて僕の定番メニュー。最近は、一番上の写真の石焼きを頼むこともある。石焼でじっくり蒸した野菜や魚介をポン酢醤油で食べる。体に優しい。子分たちにもなかなか好評。

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